睡眠不足と肥満の関係の研究が進んで様々なことが分かってきています。
米国コロンビア大学が2005年に30~60歳の男女1024人行った調査によると睡眠時間が7~8時間の人が最も肥満度が低く、それよりも長くても短くても肥満度が高くなることが分かりました。
睡眠時間が7~8時間のグループに比べ、5時間のグループでは肥満率が50%も高く、
4時間以下のグループでは73%も高かったそうです。
ではなぜ睡眠時間の短長によって肥満度が変わってくるのでしょう?
そこには食欲を調整する2つのホルモンが関係しています。
「レプチン」と「グレリン」
レプチンは食欲を抑制するホルモンで主に脳の視床下部の満腹中枢に働き、「お腹いっぱい!」という感覚を起こさせると言われています。
またグレリンは胃から分泌されるホルモンで食欲を亢進する働きがあると言われています。
睡眠時間が短くなるとレプチンの分泌が減少し、グレリンの分泌が増えることも分かっています。
睡眠時間が5時間の人は8時間の人に比べて、レプチンが16%少なくグレリンが15%も増えています。睡眠時間が短い人は食欲が増して太りやすいということが言えます。
このような調査結果から肥満を予防してダイエットを成功させるために睡眠時間を見直してみてはいかがでしょう?
コロンビア大学の調査結果からみると7~8時間の睡眠をとることが大切と言えますが、その7~8時間の良質な睡眠時間をとるための方法をいくつかご紹介します。
・日中に適度な運動をする習慣をつける
適度な運動は寝付きをよくするだけでなく熟睡できます。運動は1回だけのものではなく習慣化できる適度な運動量がおすすめです。運動するタイミングは夕方~夜(就寝時間の3時間前に運動が終わる)が効果的です。運動によって上がった脳の温度が下がってくる頃に眠りやすくなります。
・朝日を浴びる
脳の覚醒を促す「セロトニン」というホルモンは太陽光で活性化します。
セロトニンはこれと相反する睡眠導入ホルモンの「メラトニン」の原料となります。
セロトニンとメラトニンの分泌で規則正しい睡眠のリズムを作りましょう。
・カフェインや喫煙、飲酒も要注意
チョコレートやコーヒー等のカフェインは覚醒作用があるので夜に摂るのは控えましょう。タバコはニコチンが刺激剤となります。アルコールは寝付きはよくなりますが翌朝の目覚めに影響します。
・生活習慣にも工夫を
ベッドに入る前はTVを消して、スマホやパソコンを見るのをやめましょう。部屋を暗くして入眠の準備を。明日できることを夜にやらない決断をしてみましょう。
出来ることからはじめて良質な睡眠で健康をキープしましょう!
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