エステティシャンがおすすめする綺麗になれるスキンケア方法「UVケア編」
エステティシャンが「綺麗になれるスキンケア方法」を紹介します。
お肌の状態はお一人おひとり違います。ご自身のお肌の状態をみて取り入れて下さいね。
今日はUVケア編です。
女性のお肌のお悩みで上位に上がるのがシワ・シミ・たるみ。これらの原因の多くは光老化（紫外線によるダメージ）です。
毎年夏の終わり頃になると美白コースのフェイシャルエステを受けるお客様が多くなります。夏に浴びた紫外線のダメージをリセットしたい！と希望される方がほとんどです。確かにエステでプロによるお手入れをしてもらえば綺麗になりますが、どんなに頻回にエステを受けていても正しいUVケアをしていないとエステの効果が半減・・・なんてことにもなりかねません。もったいないばかりでなく、お肌の老化が進んでしまうことを知っておいてください。
今日はこの紫外線がお肌に与える影響と正しいUVケアについてご説明します。
まずは「紫外線の種類」についてです。
紫外線は３種類あります。それぞれ波長が違うので皮膚に到達する箇所も違ってきます。
■ＵＶ-Ａ
お肌の奥の奥（真皮）までたどり着きます。真皮にあるコラーゲンやエラスチン線維（お肌の弾力を保っている大切な繊維です）を破壊、活性酸素（老化を進行させます）を発生させ遺伝子を傷つけたり、皮膚免疫力を低下させます。窓ガラスや雲も通ってお肌に到達します。
シミや深いシワ、たるみ、といった肌の老化原因となります。
■ＵＶ-Ｂ
炎症や火傷といった皮膚のトラブルを引きおこします。ＵＶＡのように緩やかに日焼けする紫外線とは異なり、非常に強力で、短い時間でダメージを与える紫外線です。
皮膚癌につながるリスクもあります!
■ＵＶ-Ｃ
ＵＶＢ波よりも強力な紫外線。
通常、オゾン層で吸収されるため地表には届かないのですが近年のオゾン層破壊によっては影響が出てくる可能性もあるそうです。
次に「日焼け止めの選び方」についてご紹介します。
日焼け止めに書いてあるＳＰＦやＰＡの意味を知っていますか？
ＳＰＦはＵＶ－Ｂに対する防御効果を数値化したものです。
紫外線が当たりはじめてから肌に赤い斑点が出て炎症を起こす状態まで、個人差はあると思いますが１５～２０分と言われています。
「ＳＰＦ３０の日焼け止めは」
２０（分）×３０（倍）＝６００分（約１０時間）炎症を起こすまでの時間を延長できる日焼け止めということです。
ただし、この数値はあくまで汗のかかない部屋で人工的な紫外線をあてて測定していて、実際の使用ではこれ程延長することはないので、あくまで目安と考えて下さい。
ＳＰＦと並んで日焼け止めに表示されているのが「ＰＡ」
ＰＡはＵＶ－Ａを防ぐ効果を表しています。
ＰＡの横についている「＋」の数が多いとＵＶ－Ａの防御効果が高まると言えます。
ＰＡ＋＋＋＋が最高値で「UV-A防御効果が極めて高い」とされています。
このＰＡもあくまでも目安ですので数値だけで安心せず、しっかりと塗り直すことが必要です。
もう一つ日焼け止めに書いてある「ノンケミカル」はどういう意味でしょうか。
日焼け止めには「紫外線吸収剤」と「紫外線散乱剤」という有効成分に分類されます。紫外線散乱剤は紫外線を乱反射する成分で、低刺激ですが白浮きの原因になります。紫外線吸収剤は紫外線のエネルギーを自らの中に取り込んで処理するため防御力は強いですが、肌に刺激になることがあります。「ノンケミカル」は肌に刺激になることがある吸収剤を含まない日焼け止めということです。「吸収剤フリー」と書いてある商品もあります。乾燥肌や敏感肌の人は少し白くなりますが「ノンケミカル」がお勧めです。しかし最近は吸収剤でもシリコン等でコーティングして直接肌に触れないようにしてかぶれにくくしたものや、散乱剤でも粒子を微粒子化してぬっても白くならないような製品もあります。お店でサンプルをもらい、自分に合った日焼け止めを探してみて下さい。
資生堂「2e ドゥーエ」
紫外線吸収剤の配合されていないノンケミカルの日焼け止め
お肌の敏感な方やお子様にも使えます。
最後に「日焼け止めの正しい使い方」をご説明します。
皆さんは日焼け止めを塗ることを天気や気温で判断していませんか？
晴れた日の紫外線量を100％として、曇の日でも65％、雨の日でも20％の紫外線量があります。曇の日でも意外に多くの紫外線が降り注いでいます。
「今日は外出しないから日焼け止めはいらないは」と思われるかもしれませんが、
UVAは室内にいても窓ガラスをすり抜けてきてしまいますよ。
富山市の紫外線指数グラフです（1997～2008年）
春の紫外線は夏の７０～８０％は出ています。
冬の間に白くなったお肌に急に紫外線が当たるのが春なので夏よりも紫外線対策は重要です。
そして、日焼け止めをつける量にも気をつけて下さいね。
最近の日焼け止めは伸びがよくてつけ心地が良いものが多いですが、伸びることを良いことに薄くつけてる方！要注意です！！
日焼け止めに書いてある規定の量をきちんと使いましょう。表示されているSPFと同じ効果を求める場合は、乳液のように柔らかいテクスチャの日焼け止めで５００円玉くらいの量が必要ですよ。
まとめますと、日焼け止めの効果を最大限に出すためには塗る量も意識してしっかり塗ること（お肌にはムラのないようにつけましょう）が大切です。一度塗ったらもう安心、ではなく２・３時間毎に塗り直しましょう。
そして日焼け止めは一年中必要です。紫外線のダメージを最小限にするためには日焼け止め以外にも帽子やサングラス、日傘などを使うこと、長袖を着るなど工夫することが大切ですね。これからの季節は屋外でのイベントが多くなると思います。ご家族皆さんでUV対策をして楽しくお過ごしくださいね。
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