美容皮膚科 白崎医院 皮ふ科専門医が推奨する最新の男性型脱毛症(AGA)治療
額の生え際や頭頂部の毛が年齢とともに細く少なくなっていくのがAGAで、左図のような特徴があります。AGAの人は全国で1,260万人もいるといわれています。これは成人男性の3人に1人に当たります。
AGAはゆっくりですが、徐々に進行していくので、気になるならまだうぶ毛が残っているうちに対処しましょう。毛穴がなくなり、頭皮がつるつるになると薬をいくら飲んでも発毛は難しくなります。
髪の毛は健康でも2〜6年ぐらいすると抜けてしまいます。でもこれくらいの期間があれば毛は十分な太さに成長できるため、髪の毛はコシのあるフサフサな状態に保たれます。AGAは男性ホルモンの影響で、毛の成長する期間が短縮し、数ヶ月〜1年ぐらいで抜けてしまいます。十分に成長できないため細い毛しか生えてきません。
AGAは額の生え際と頭頂部の毛だけが薄くなり、側頭部や後頭部の毛が保たれるのが特徴です。
この理由は2型5α還元酵素の局在が関係しています。II型5α還元酵素は男性ホルモン(テストステロン)を活性の高いジヒドロテストステロン(DHT)に変換する酵素です。前頭部や頭頂部ではこの2型5α還元酵素が多く存在し、変換されたDHTが発毛を抑制しますが、側頭部や後頭部はこの酵素が少なく年を取っても毛が残ります。
AGAの治療薬は2005年12月に発売されたプロペシアと2016年に登場したザガーロの2つです。いずれの薬も医師の診察が販売する時に必要で、1日1回の服用を続けることで効果を発揮します。
プロペシア、ザガーロいずれも「5α還元酵素」をブロックして発毛を抑制するDHTの量を減らし、額の生え際と頭頂部の毛を増やすように働きかけます。
では、両剤は同じくすりなのでしょうか?
確かに同じ「5α還元酵素」を抑える薬ですが、少し違いがあります。
それは、
①ブロックする5α還元酵素がプロペシアは2型のみ、ザガーロは1型と2型の両方。
②ザガーロの方が2型5α還元酵素をより強く阻害する(50%阻害濃度:0.05nM
vs 0.16nM)
③ザガーロの方がより長く体内に残っている(反復投与後の半減期:3.4週
vs 4.1時間)
2型5α還元酵素は頭髪の中でもAGAが生じる頭頂部と前頭部、ヒゲ、前立腺に、1型は2型が見られる場所に加え、頭髪全体、腎臓、副腎、肝臓などにも広く分布しています。 従って、AGAには2型5α還元酵素がより関係していると思われます。1型がどこまで関係があるかはわかりませんが、ザガーロは②や③の特徴もあるため、プロペシアと違いがみられたのだと思います。実際に、公開されている医学論文を読むと、ザガーロの方がプロペシアより発毛効果が高いことが示されています。詳細は[ブログ:新しいAGAの飲み薬 〜ザガーロ〜]をご覧下さい。
20〜50才の日本人男性でAGAの方が「プロペシア」1日1錠服用した場合、1年後に58%の方の薄毛改善が確認されています。「プロペシア」の特徴は発売後10年以上経っているため、①副作用に関して既知のもの(重大は副作用は肝機能障害のみ)以上はないと考えられること、②特許が切れているため後発品がありザガーロより安いこと、です。
詳細は[ブログ:プロペシアの後発品が発売]をご覧下さい。
【用法】1日1回の服用
【期間】半年以上の継続した服用が必要です。
「ザガーロ」はI型とII型両方の5α還元酵素を抑える薬です。頭頂部に関しては「プロペシア」に比べて1.5倍の発毛が見られ、「プロペシア」では効果が出にくかった前頭部も「ザガーロ」では発毛がしっかり確認されています。また、2020年に特許が切れて後発品が販売され価格も安くなりました。しっかりとした効果を期待する方は「ザガーロ」をお勧めします。
詳細は[ブログ:新しいAGAの飲み薬 〜ザガーロ〜]をご覧下さい。
【用法】1日1回の服用
【期間】半年以上の継続した服用が必要です。
フィナステリド初診 |
¥8,800 |
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フィナステリド再診 |
¥8,250 |
※28日分です
デュタステリド初診 |
¥10,450 |
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デュタステリド再診 |
¥8,800 |
※30日分です
AGAには遺伝が関係しています。実際、本人以外に父や祖父、おじなど家族の他の人にもAGAがみられる家系があると思います。しかし、どの遺伝子が原因かはまだ特定されていません。例えばDHTが結合する「アンドロゲン受容体」の遺伝子に個人差がありAGAのなりやすさと関係すると言われていますが、他の遺伝子の関与も指摘されていて、どうも複数の遺伝子が関わっているようです。
残念ながらすぐに効果は出ません。早い人でも4〜6ヵ月程度かかり、最初は「抜け毛が減る」「毛が太くなる」「少し毛が増える」などの効果を感じます。
すぐにではありませんが、しばらくするとまた毛が抜けるようになります。治療薬は気にならなくなるまで、ある程度継続する必要があります。
日本皮膚科学会のガイドラインでは処方薬の「プロペシア」と「サガーロ」、育毛剤の「リアップ」以外の治療法は推奨度が低くなっています。「リアップ」は単独で使うより「プロペシア」と一緒に使った方がより効果が高いことが知られています。したがって、飲み薬を使ってみて、さらに効果を求める場合は「リアップ」を併用するのも1つの方法です。
残念ながら使えません。妊娠可能年齢の女性の服用で、子供の外性器に奇形が生じるからです。また更年期以降の女性への使用は効果がみられないことがわかっています。
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